す。




<テレキャスターというエレキ・ギター #4>

最初にテレキャスターの音に遭遇したのはいつだったか、と思うと前にも書きましたがリッキー・ネルソンのヒット曲『Hello Mary Lou』(‘61)と、そして同じくリッキーの『Young World』(‘62)が思い浮かびます。

あらためて年代を調べてみると、自分が16〜7才だったことに気がつきました。曲の途中に入るギター・ソロの音が衝撃的で、いまだに心に焼き付いていますが、当時はテレキャスターという名前も、弾いているギタリストがJames Burtonだ、などという情報も皆無でした。

しかしギィーンというか、グィンというのか、なんとも表現のし辛いトレブリーなギターの音に魅力を感じて、その頃のヒットパレード番組の時間になると、小さなトランジスタ・ラジオに耳を押し付けてそれらの曲がかかるのを待ったものです。

たいがいの人はヒット曲を聞くと、それを歌っているシンガーに夢中になるのが当たり前でしょう。しかしバックのサウンドに夢中になった僕は、当時まだ楽器は何も弾けなくて、唯一幼い習ったピアノもバイエルという教則本の途中で挫折していたのです。それがいつのまにかグループ・サウンズのギタリストとしてデビューして、そのバンドも解散後30年弱ディレクター業を務めた後に、またギターを弾く仕事にもどるとは、人生とはわからないものですね。

ディレクター仕事をやっていた間もギターは手放さず、またジェームス・バートンの存在を知ってからは、少しずつ彼のフレーズをコピーしていましたが、他にもテレキャスターをカッコ良く弾くギタリストを何人も知るようになりました。

バック・オーエンスの相棒であったドン・リッチはもちろん60年代から聞いていましたが、70年代に入って知ったのはロギンス&メッシーナのジム・メッシーナで、彼はピックを使わず指で弾く独特の音をテレキャスターで出していました。 近年では アルバート・リー、ジェリー・ドナヒュー、ダニー・ガットンなどの名手の教則ビデオやDVDが手に入るようになり、またYouTubeでも見られるようになりましたが、それらのビデオを多くプロデュースしているアーレン・ロスも自らが大変なテレキャスター弾きなのです。ロス自身の教則ビデオも沢山出ているのですが、つい最近見つけたのが『Masters of the TELECASTER』(DVD)です。

僕が知っている限りでは、テレキャスターの弾き方という名乗る教則ものは、それまでTroy Dexterというギタリストの『Playing in the style of the FENDER TELECASTER』というひとつだけでした。
実はアーレン・ロスのDVDはまだ見ていません。 現在、自分の続編DVDを企画中なので見て真似になってはいけないと思い、自分流に作った後でゆっくり見ようと、封も切らずにしまってあります。
仮タイトルは『カッコ良い!!Fenderテレキャスター奏法 2』です。入門編より少し進んだ内容で、チッキン・ピッキンの上級編や、ギャロッピングなども取り上げる予定です。今新しいフレージングのデモを作っているところで、続編の発売は多分来年になるでしょう。

(テレキャスターに関する話題を、ぜひBBSに寄せてください。)




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